ひた森の担い手づくり協議会では、造林・育林の新規就業や起業をバックアップするべく、日田地域で収入を得ながら造林・育林を学ぶ研修生を募集し、研修を行なっています。
令和6年度の短期研修(約3カ月間)と長期研修(約3年間)で学ぶ、3人の研修生に研修を受けた感想について伺いました。
研修を受けてみた感想は?
ひた森:
まず、研修前に持っていた期待と、実際に研修を受けてみた感想について、順番にお聞かせいただければと思います。では、古後さんからお願いできますか?
古後さん:
期待値、ですよね。私は研修というよりも、実際の生活の一部として捉えていました。もともと周囲が山に囲まれた環境で育ち、自分の家にも山があったので、大きな違和感はありませんでした。むしろ、自然と馴染んでいった感覚ですね。
作業についても、ある程度こんなものだろうというイメージがありましたし、草刈りや植え付けといった作業自体も経験があったので、それほど難しく考えてはいませんでした。もちろん、大変なこともありましたが、想定の範囲内だったと思います。
ひた森:
思っていた以上に大変だった、または、意外と負担には感じなかった、ということはありましたか?
古後さん:
作業しながら「こんなものだろうな」と思っていましたね。草を刈るときも、植え付けをするときも、常にそういう感覚でした。あとは、現場の環境に慣れていくことが大切かなと。そこを克服すれば、あとはやるしかない、という感じですね。
ひた森:
なるほど。ありがとうございます。では、熊谷さん、お願いします。
熊谷さん:
僕は、想像以上に学ぶことが多く、とても満足しています。新鮮な経験ができたことが大きかったですね。作業自体も楽しめました。
植え付けや伐倒、作業道の整備など、さまざまな作業を経験しましたが、特に印象的だったのは、5年ほど放置されていた現場での作業です。条件は厳しかったですが、研修を通じて下刈りの技術も向上しました。
これから林業アカデミーにも行く予定ですが、こうした研修や勉強会はとても重要だと感じています。毎日が学びの連続ですね。
2カ月間で10キロ減量!山仕事の副産物も
ひた森:
なるほど。ありがとうございます。では、牧さん、お願いします。
牧さん:
今まで会社員として組織の中で働いてきたので、林業のように自分のペースで、無理をせず作業できる環境はとても新鮮でした。
疲れたら休憩を取ることができるというのも、チームで作業するからこそできることですよね。
最初は林業についてほとんど考えたことがなかったので、特に期待値は持っていませんでした。でも、実際にやってみると、山を歩くこと自体が気持ちよく感じられましたね。
斜面を歩くのに慣れる必要はありましたし、体力づくりも必要でしたが、総合的にはとても良い経験でした。研修の内容も、長く続けられるものとしてさらに工夫されていくのではないかと思います。
熊谷さん:
それと、研修を通じて体調が良くなったのが驚きでした。2か月で10キロほど体重が減ったんです。山での作業のおかげで食事も美味しく感じられるようになりましたし、ビールの量が増えても問題なかったですね(笑)。
また、トライウッドの方々はコーヒーにこだわっている方が多く、職場の雰囲気もとても良かったです。これまで働いてきた職場の中でも、特に居心地が良いと感じました。
鹿ネットを3.6キロ張る作業は大変でしたが、皆で声をかけ合いながら取り組めたのは良い思い出です。
ひた森:
美味しいコーヒーも大事ですね。
熊谷さん:
そうですね。上司から「話すことも仕事の一部だよ」と言われたことが印象的でした。
あとは、山で太陽の光を浴びることの大切さも実感しました。
今後に向けた改善点
ひた森:
実際に研修を受けてみて、ここが良かった、または、もう少しこうだったら良かった、という点はありますか?
熊谷さん:
良かった点としては、皆さんがとても優しくて、のびのびと学ぶことができたことですね。研修生として意見を求められる機会も多く、自分の考えを伝えやすい環境だったと思います。
一方で、もう少し改善できると感じたのは、作業の開始時間の共有ですね。例えば、朝6時に家を出た後に「今日は休みです」と連絡が入ることがありました。もう少し早めに情報が共有されると、予定が立てやすくなると感じました。
ひた森:
なるほど、情報共有のタイミングですね。他に気になった点はありますか?
熊谷さん:
そうですね、仕事の進め方については、もう少し細かい説明があるとありがたかったですね。例えば、草刈りの際に「この範囲をやっておいて」と指示を受けるのですが、どこまで刈れば良いのか、最初は判断が難しいと感じました。
もちろん、作業を重ねるうちに分かるようになりましたが、最初の段階でもう少し具体的な説明があると、よりスムーズに進められたかもしれません。
ひた森:
確かに、初めての環境では細かい説明があると安心できますね。牧さんはいかがですか?
牧さん:
私も、研修中の雰囲気がとても良かったのが印象的でした。皆さんが親切で、困ったときに気軽に相談できる環境だったのは大きかったです。
ただ、個人的にはもう少し体験のバリエーションがあると良いなと感じました。研修の内容がある程度決まっているのは理解しているのですが、例えば、もう少し違う種類の作業も経験できると、より幅広い学びが得られるのではないかと思いました。
ひた森:
なるほど、さまざまな作業を体験できる機会があると、より学びが深まりそうですね。古後さんはいかがですか?
古後さん:
私は、やはり実践的な作業を通して学べたのが一番良かったと感じています。実際に自分の手を動かしながら覚えていくことで、理解が深まりました。
ただ、作業の合間にもう少し理論的な説明があると、さらに良かったかなと思います。例えば、「なぜこの方法で作業をするのか」「この手順を踏む理由は何か」といった背景が分かると、作業の意図をより深く理解できるのではないかと思いました。
ひた森:
確かに、実践だけでなく、理論的な説明があると理解がより深まりそうですね。ありがとうございました。