ようやく寒さが本格化してきた2025年12月13日、「ひた森勉強会2025」の第3回研修を開催しました(これまでの開催レポートもこちらからご覧になれます)。
日田市外からの参加も多い今年度は、すでに山仕事を生業にしているけれど造林・育林の基礎を改めて学びたいという人から初心者まで、多様なバックグラウンドを持っています。

この日は21人の参加者と、講師・スタッフを含めると総勢40人という大所帯。3回目研修ともあって、わきあいあいとリラックスした雰囲気で集合場所の三花公民館から現場に向かいました。
森の現場で学ぶ「植え付け」の基本とコツ
現場は日田市の北西部に広がる森。福岡県との県境にも近い森で、日田市森林組合、日田郡森林組合、マルマタ林業で活躍する現役の林業者が「植え付け」を指導します。

この日の目標は、合計680本の「コンテナ苗」の植え付けを行うこと。座学ではわからないリアルな感覚を体感していきます。

「(植えた苗木の根元を)よく踏んでください。踏み付けが弱いと雪で倒れます」
「(苗木を植えるための)穴には枝葉などのゴミを入れず、土だけを戻してください」

植え付けた苗がしっかりと成長するためのコツや、
「道具は絶対にまたがないように。怪我のもとになります」
という大怪我を防ぐための心得などが参加者に伝えられていきます。

山仕事はお天気次第。雨予報を受けて集中作業
この日はお昼休憩をはさんで午前と午後の作業を進める予定でしたが、午後からの雨予報に備えて予定を変更。一気に作業を進めることになりました。

天候を読み、作業の進め方を考えるのも、自然と向き合うことが求められる山仕事の特徴ですね。
それから黙々と作業を続け、13時前にはすべての植え付けが完了。公民館に戻ってランチ休憩となりました。
昼食後は、指導役の講師陣からアドバイスが届けられました。

「コンテナ苗は、植え付け後の管理が重要。日差しの強いときに苗をそのまま置いておくと枯れてしまうから、シートをかけたり、根に水をかけたりする必要がある」
「今日のペースを一日続けられるようになると良い」
「力任せではなく丁寧に、やさしく植え付けていくこと」
「山仕事は、まず安全第一」
「楽しくやることと、安全にやること。この二つがないと続きません」
「習うより慣れろなので、その木に聞いてみてください。試行錯誤しながらやることを楽しんでほしいです」
苗がしっかりと成長するためのコツや、山仕事を長く続けていくための姿勢など、共有されたポイントはリアルでありながら、指導者によって多様性があるのも特徴。
そこである講師が「先生がたくさんいるのが、この勉強会の良さ。それぞれの話を聞いて、自分にしっくりくるやり方を取り入れていくといいと思います」と語ったことにも納得がいきました。

とはいえ共通していたのは、安全への配慮や「次の人のことを考える」こと。
「林業の一連のサイクルと、作業ごとに大切なことは?」という参加者からの質問に、「地拵え、植え付け、下刈り、除伐・間伐、主伐という流れの中で、常に意識すべきなのは次の人のことを考えること。自分の仕事が作品のように残る。きれいな仕事でなければ、次の工程につながらない」と答えられた講師の言葉も印象に残りました。
最後に林野庁から日田市に出向中の服部副市長からも、「尾根では土が硬いところ、やわらかいところがあったり、草の根があったりと違いがある。山のダイナミズムの一部を感じました。根があるからこそ、山が崩れないということも実感できました」という感覚が共有され、この日の研修は終了に。
次回は3月に林業がみえるまち・日田をめぐるバス研修を行います。