こんにちは。ひた森広報チームです。
今回は林業がみえるまち・日田が誇る大分県立日田林工高等学校(以下、日田林工)・林業科におじゃましました。
地元では「林工(りんこう)」と呼ばれ、多くの林業人を輩出してきた日田林工は、124年の歴史と伝統を誇る林業科・工業科併設の専門高校です。
林業科、機械科、電気科、建築土木科の4学科が設置され、令和7年度からは全国募集をスタート。大分県以外からも生徒が集まる高校になりました。
どんな学生が学んでいるのでしょう。高校時代から林業に親しんでいる林業科の生徒たちに話を伺いました。
初の全国募集枠で入学した1年生の加門竜生くん(宮崎県・延岡出身)はこう話します。
「お父さんが農機具の修理をしていたので、チェーンソーに興味がありました。家が農家で椎茸栽培の手伝いもしていて、林業科がある高校を探していたときに、林工が見つかりました」。
宮崎県から日田林工を志願した決めては、体験入学に来た時に、チェーンソーや木の強度を調べる体験をした時に「たのしそうだな」と思ったこと。
かたや林業に対して「危険」「大変」というイメージもあったそうですが、今は林業のやりがいも感じてるとのこと。「実際に山に行って植林したり、下刈りをしてみたい」といううれしい言葉も飛び出しました。
同じ1年生の永松くんも、「今までは“危ない仕事”という印象だったけど、山に入って実際に体を動かすなかで、環境のために大切な仕事だと気づきました」と話します。
3年生の寺川玲央くんは「最初は不安だったけど、授業を聞いているうちに仕組みがわかってきて、どんどんおもしろくなった」と語ります。森の役割を十分に感じている永松くんや寺川くんは、将来は日田市役所や県庁で林業に関わる「公務員」を目指しているとも教えてくれました。
日田林工は今年、大分県内の9つの高校が加盟する「大分県農業クラブ」の事務局を担当しています。その農業クラブ県連会長も務める3年生の馬場充希くんは、林業に対し「憩いの場をつくれる唯一の場」と語ってくれました。
その心は、「金属や石は冷たいけれど、木はやさしくて優秀」だから。最近は日田市内にあるこども園の園庭にある木を伐採し、日田林工で製材する様子を園児たちが見にきたとのこと。
「木のおもちゃをつくって、子どもたちが小さい頃から木とふれあえる時間をもてたらいいんじゃないか」と話す馬場くんは、将来は家具職人を目指しているそうです。
林業科では、チェーンソーや重機操作など、実習を通じて実践的な技術を身につけることができます。
2年生の坂本温琉くんは、「このまえの実習では、横に倒れている状態の木を切りました。立っている木も切ってみたいです」と期待を膨らませます。
親戚が林業科の卒業生だったという中崎遥斗くん(2年)は「林業科に入る前まではただ木を切るだけと思っていました。入ってみたら、木を切るだけじゃなくて、木を育てる過程でもいろいろなことがあってやりがいがある。自分で木を加工して、日用品をつくってみたい」と話します。
ふと外を見ると野球部の練習風景が。甲子園出場経験のある日田林工は、野球の強豪校としても知られていますが、近年ではなんとあの人気漫画『進撃の巨人』作者である諫山創さんも日田林工出身だとして、知られるようになりました。
林業がみえるまち・日田で、高校時代からしっかりと林業を学べる林業科。8月1日には体験入学も行われます。
全国募集枠で日田林工にやってきた加門くんは、高校のそばにある下宿住まい。平日は寮母さんによる手料理もいただける安心の環境です。
「木が好き」「自然の中で学びたい」「手に職をつけたい」。
そんな学生を、日田林工・林業科では全国よりお待ちしています。詳しくはホームページをご覧ください。